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0. 現在の位置:市場・競合

商品企画7プロセスの3番目。前2プロセスで特定した「課題」と「ペルソナ」をもとに、市場・競合・自社の3視点で立ち位置を決める。

1
✓ 課題抽出
📝
2
✓ 顧客理解
👤
3
市場・競合
🗺️
4
アイデア発想
💡
5
コンセプト設計
💬
6
検証
7
企画書化
📋

「課題」と「ペルソナ」だけでは商品は売れない。市場の大きさ・競合・自社の立ち位置という3視点で「ここなら勝てる」場所を見極める。

ここがいけてないと、せっかくのアイデアが「すでに大手が押さえてた」「市場が小さすぎた」で失敗する。

1. 市場・競合とは何か

ひとことで言うと: 「お客さん・ライバル・自分」の3者を見て、自分の立ち位置を決める作業。

3つの視点で見る理由

  • Customer(市場):ペルソナに似た人がどれくらいいる?→ 商売になる規模か?
  • Competitor(競合):既にどんな商品がある?→ なぜ山本さんは満足してない?
  • Company(自社):既存とどう違うものを作れる?→ どこなら勝てる?

3視点を飛ばすとどうなるか

  • 市場を見ないと → 「商品作ったけどユーザーがいなかった」
  • 競合を見ないと → 「既に同じ商品があった」「価格で勝てない」
  • 自分を見ないと → 「差別化できず埋もれる」

2. このプロセスで使うフレームワーク

市場・競合では「3C分析」を中心に、最後にポジショニングマップで立ち位置を可視化する。

フレームワークとは、思考時の「型」または「補助輪」を指す一般用語。自由発想は迷子になりやすいため、先人が体系化した手順を借用する。

「市場・競合」プロセスで使用するフレームワーク2選

フレームワーク機能使用ステップ
3C分析Customer(市場)・Competitor(競合)・Company(自社)の3者を整理するステップ1〜3
ポジショニングマップ縦軸・横軸で「自分が立つ場所」を視覚化するステップ3
— 3C分析の構造: 3視点で自社の勝ち筋を見つける —
Customer
市場・顧客
規模感は?
Competitor
競合
既存品は?
Company
自社
どこで勝つ?

自社の勝ち筋
戦略的ポジション

3頂点(Customer / Competitor / Company)で市場を観察し、
中央=自社が勝てる戦略ポジションを発見する

3. 30分で完了する3ステップ

市場・競合は3ステップで完了する。各10分、合計30分(目安)。

ステップ1
Customer
市場サイズ推定
👥
どれくらいの人がいるか
3C(Customer)+フェルミ
10分
ステップ2
Competitor
競合調査
🔍
既存品の強み弱み
3C(Competitor)
10分
ステップ3
Company
立ち位置決定
🗺️
空白象限を見つける
3C(Company)+ポジショニング
10分

次ページ以降、各ステップを順に解説する。

1Customer:市場サイズ推定

ペルソナに似た人が日本にどれくらいいるかを推定する。所要時間10分(目安)。

使用フレームワーク

3C分析(Customer)+フェルミ推定

フェルミ推定とは「正確な数字は分からないけど、論理的に概算する方法」。例「日本のコンビニ数は?」を、人口・需要から5〜6万店と推定するイメージ。

なぜやるのか

「困っている人がいる」だけでは商品化の妥当性は不十分。何人いるか・年間いくらの市場かを概算することで、商品の事業性と開発投資の妥当性が見えてくる。桁感が合っていれば判断材料として十分

手順

  1. ペルソナの属性を絞り込み条件に分解する
  2. 各条件を満たす人口を統計データから推定する
  3. 掛け算で対象市場の人口を推計する
  4. そのうち何%が買うかを仮定して、市場規模を出す

フェルミ推定の記入例(山本さん≒徹底防衛派アレルギー持ち市場)

絞り込み条件割合・人数累積人数
日本の総人口約1.2億人1.2億人
うちアレルギー疾患保有(花粉症含む)約47%約5,600万人
うち通年性ハウスダスト・ダニ・カビアレルギー約30%約1,700万人
うち中等症〜重症(医療機関受診あり)約20%約340万人
うち徹底防衛派(マスク・ゴーグル等本気装備で掃除)約15%約50万人

→ 山本さんに似た「徹底防衛派アレルギー持ち」は約 50万人。仮にその5%が買ってくれる商品なら、2.5万人の市場規模(=月10枚×30円×12か月=年3,600円/人で年商9,000万円)。

✏️ やってみよう (ステップ1: Customer 市場サイズをフェルミ推定)

2.顧客理解で作ったペルソナに該当する人が、日本に何人いるかを絞り込みで推定してみよう。桁が合っていればOK。

絞り込み条件割合・人数累積人数
項目記入欄
対象人口
想定購入率
単価×頻度
年商規模
※ ブラウザを閉じると入力内容は消えます。こまめにダウンロードを。

3C分析(Customer)フレームワークをAIで加速する方法(5選)

方法1 AIによるフェルミ推定(AI任せ) 2026.05実施対象
ペルソナの属性を渡して、絞り込みでの人口推計を出してもらう。
以下のペルソナに該当する人が日本に何人いるか、フェルミ推定で算出してください。 属性を絞り込み条件に分解し、各条件の割合と累積人数を表で示してください。 【対象ペルソナ】 [2.顧客理解のペルソナを貼る] 【出力形式】「絞り込み条件 / 割合・人数 / 累積人数」の3列の表形式でお願いします。最後に「対象人口 / 想定購入率 / 単価×頻度 / 年商規模」の市場規模試算もまとめてください。
方法2 人間下書きをベースとした拡張
自分で粗く立てたフェルミ推定をAIに渡して、絞り込み条件の抜け・割合の根拠不足・推定の妥当性を補強させる。
以下は私が書いたフェルミ推定です。 絞り込み条件の抜け・割合の根拠不足・推定の妥当性を指摘してください。 【対象ペルソナ】 [2.顧客理解のペルソナを貼る] 【自分で作成したフェルミ推定】 [自分のフェルミ推定を貼る] 特に、割合の根拠が弱い箇所や、絞り込み条件で抜けがあれば補強してください。 【出力形式】「絞り込み条件 / 割合・人数 / 累積人数」の3列の表形式でお願いします。補強箇所が分かるよう該当セルを「(補強)」で明示してください。最後に「対象人口 / 想定購入率 / 単価×頻度 / 年商規模」の市場規模試算も併記してください。
方法3市場規模の収益換算
対象人口×購入率×単価で年商規模を出してもらう。
対象人口[X万人]、想定購入率[N%]、単価[Y円]の条件で、市場規模(年商)を試算してください。 さらに、購入率を低めに見積もった保守ケース・楽観ケースで3パターンの試算を提示してください。
方法4複数セグメントの比較
ペルソナ以外に2〜3つの周辺セグメントを設定し、最も筋の良い市場を探す。
[ペルソナ]に加え、周辺セグメント2〜3つ(例:独身女性30代/共働き世帯/シニア層など)も含めて、それぞれの市場規模を比較してください。 最も「困っているけど解決策が少ない」セグメントを推奨してください。
方法5DeepResearchで統計裏取り
無料月5回のDeepResearchで、国勢調査・家計調査の統計を当たって市場規模の根拠を強化する。
[テーマ領域]に関する日本の市場規模を、政府統計(国勢調査・家計調査・住宅統計など)を引きながらDeepResearchで調査してください。 属性別の人口・年間支出額・トレンド(増加・減少)も含めてレポートしてください。
💡 ヒント

フェルミ推定の数字はあくまで概算。「桁が合っていればOK」くらいの感覚で。100万人なのか1万人なのかが重要。具体的な数字より、市場の大小を直感的に掴むことが目的。

2Competitor:競合調査

既存品の強み・弱みを調べて、自社が攻めるべき隙間を見つける。所要時間10分(目安)。

使用フレームワーク

3C分析(Competitor)

同じ困りごとを解決する既存商品やサービスを3〜5社調べて、特徴・強み・弱み・価格帯・ユーザーの不満を整理する。

なぜやるのか

既存品の強み・弱みを知らずに作ると「すでにある商品」を作ってしまうリスクがある。特に★1〜2の低評価レビューに共通する不満を把握することで、自社が攻める「差別化の隙間」が見つかる

手順

  1. Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング・SNSなどで「[ペルソナの困りごと]+商品」で検索し、上位の競合を3〜5社ピックアップ
  2. 各社の特徴・価格帯を整理
  3. ★1〜2のレビューを読み、「ユーザーが不満に思っている点」を抽出

競合調査の記入例(アレルギー対策×掃除市場)

競合カテゴリ強み弱み価格帯★1〜2の不満
ハンディモップ
(クイックルワイパー等)
手軽・低価格・使い切り型あり保持限界で「ホコリの雪崩」200〜500円/本「拭いたそばから舞う」「重力で落ちる」
サイクロン掃除機
(ダイソン等)
強力吸引・水洗いOK排気で粉塵再飛散・ダストカップ廃棄が地獄3〜10万円「ゴミ捨てでアレルギー反応」「排気が気になる」
使い捨て手袋
(ニトリル・ゴム手袋)
低価格・衛生的掃除特化なし・「集める」発想が無い5〜30円/枚「ホコリが手首から侵入」「破れる」
空気清浄機
(ダイキン・シャープ等)
浮遊粒子を24時間捕集掃除中の局所被曝には間に合わない2〜8万円「気休めにしかならない」「フィルター交換高い」

→ 共通の不満は 「『集めるだけ』で、廃棄時の防護設計が無い」。ここに自社が攻めるべき隙間がある。

✏️ やってみよう (ステップ2: Competitor 競合の強み・弱み調査)2026.05実施対象

自分のテーマに近い既存品(競合)を3〜5社調べてみよう。特に★1〜2の低評価レビューに共通する不満が「攻めるべき隙間」になる。

商品名強み弱み(攻めどころ)価格ユーザーの本音
項目記入欄
共通する不満
攻めるべき隙間
※ ブラウザを閉じると入力内容は消えます。こまめにダウンロードを。

3C分析(Competitor)フレームワークをAIで加速する方法(5選)

方法1AIによる競合調査(AI任せ、Amazon・楽天・Yahoo!ショッピング上位5社)
AIに上位商品を調べてもらい、特徴・価格・弱み・ユーザーの本音を整理。
[商品カテゴリ]について、Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングの人気上位5商品を調査してください。 各商品の特徴・価格帯・販売元・ユーザー評価を表でまとめてください。 【出力形式】「商品名 / 強み / 弱み(攻めどころ) / 価格 / ユーザーの本音」の5列の表形式でお願いします。最後に「共通する不満」「攻めるべき隙間」もまとめてください。
方法2 人間下書きをベースとした拡張 2026.05実施対象
自分で調べた競合情報をAIに渡して、抜け競合・強み弱みの粒度・ユーザーの本音の追加観点を補強させる。
以下は私が調べた競合情報です。 抜けている競合・強み弱みの粒度・ユーザーの本音の追加観点を指摘してください。 [自分で作成した競合調査表を貼る] 特に、★1〜2の低評価レビューに見られる共通不満で見落としがあれば補強してください。 【出力形式】「商品名 / 強み / 弱み(攻めどころ) / 価格 / ユーザーの本音」の5列の表形式でお願いします。補強箇所が分かるよう該当セルを「(補強)」で明示してください。最後に「共通する不満」「攻めるべき隙間」もまとめてください。
方法3★1〜2レビューから不満抽出
低評価レビューを読み込み、共通する不満を抽出。これが攻めるべき隙間。
以下の競合の★1〜2のレビューを読み、ユーザーが共通して不満に思っている点を5つ抽出してください。 特に複数社で共通する不満は重要です。 競合:[3〜5社を貼る]
方法4強み・弱み比較表の生成
複数競合を多軸で比較し、自社が攻めやすい軸を見つける。
以下の競合を、デザイン・機能・価格・サイズ展開・耐久性・ブランド力の6軸で5段階評価し、比較表を作ってください。 最後に「どの軸で攻めると差別化しやすいか」を提案してください。 競合:[3〜5社を貼る]
方法5価格帯マッピング
価格と機能の2軸で競合をマップ化、自社が立てる場所を可視化。
以下の競合を「価格(縦軸:低〜高)」「機能・品質(横軸:低〜高)」の2軸でマッピングしてください。 4象限のうち、競合がいない空白象限はどこか、そこに立つ商品はどんなものになるかを提案してください。 競合:[3〜5社を貼る]
💡 ヒント

競合調査で最も価値があるのは★1〜2の低評価レビュー。ユーザーの本音の不満が書かれている。「ここに自分のチャンスがある」と気付ける宝の山。良いレビューは見なくていい。

3Company:立ち位置決定

競合が空けている象限を見つけ、自社の立ち位置を決める。所要時間10分(目安)。

使用フレームワーク

3C分析(Company)+ポジショニングマップ

ポジショニングマップとは、2軸(例:価格×品質)に競合と自社を配置して、「自社が攻めるべき空白象限」を可視化するフレームワーク。

なぜやるのか

競合と同じ場所で戦うと、価格競争か機能競争で消耗する。空白象限(競合がいない場所)に立つことで、戦わずに勝てる「独自の立ち位置」を確保できる。これが商品の差別化の核になる。

↑ 縦軸 高
↓ 縦軸 低
← 横軸 低
横軸 高 →
● 競合A
● 競合B
● 競合C
⭐ 自社

※ 自社は競合のいない空白象限(右上=①)を狙う

手順

  1. 競合調査結果を踏まえ、差別化できそうな2軸を選ぶ(例:予防/対処 × 集めるだけ/完全防護)
  2. 2軸の4象限に競合を配置する
  3. 競合がいない空白象限が「自社の立ち位置」
  4. その立ち位置で「ユーザーに提供できる価値」を1行で言語化する

ポジショニングマップの記入例(アレルギー対策×掃除市場)

集めるだけ(廃棄時の防護なし)廃棄まで完全防護
予防アプローチ防カビコート、防ダニ寝具
(発生抑制に振る、対処は別)
空気清浄機
(浮遊段階で捕集、ただし完全防護とは言えない)
対処アプローチハンディモップ、サイクロン掃除機、使い捨て手袋
(集めることが目的、廃棄は気にしない)
★ 自社の立ち位置
ホコリを封じ込めて逃さないウェットな手袋
(集めた後の防護まで一気通貫)

→ 自社の立ち位置:「対処×完全防護」=ホコリを封じ込めて逃さないウェットな手袋。予防はレッドオーシャン(大手多数)、対処の中でも「集めるだけ」の競合はあるが、「廃棄まで完全防護」する商品は市場に存在しない。

✏️ やってみよう (ステップ3: Company 立ち位置をポジショニングマップで決定)2026.05実施対象

ステップ2の競合を、2軸でマッピングしてみよう。競合がいない空白象限が、自社が立つべき場所。最後に「自社は誰に何をどのように提供する」を1行で言語化。

項目記入欄
縦軸(例: 価格)
横軸(例: 機能)
第二象限(左上)
第一象限(右上)
第三象限(左下)
第四象限(右下)
項目記入欄
空白象限
自社の立ち位置(1行)
※ ブラウザを閉じると入力内容は消えます。こまめにダウンロードを。

3C分析(Company)+ポジショニングマップ フレームワークをAIで加速する方法(5選)

方法1AIによるポジショニングマップ生成(AI任せ)
競合と差別化軸を渡して、マップを描いてもらう。
以下の競合と差別化軸2つで、ポジショニングマップを作成してください。 4象限のうち、空白象限はどこか、そこに立つ自社の商品コンセプトを提案してください。 【競合】 [ステップ2で調査した競合を貼る] 差別化軸1(縦軸):[例:価格(低〜高)] 差別化軸2(横軸):[例:サイズ展開(固定〜自由)] 【出力形式】「象限 / 配置する競合・自社」の2列(2カラム)×4行(第一象限(右上)/第二象限(左上)/第三象限(左下)/第四象限(右下))の表+「空白象限」「自社の立ち位置(1行)」のまとめでお願いします。
方法2 人間下書きをベースとした拡張 2026.05実施対象
自分で描いたポジショニングマップ案をAIに渡して、軸の妥当性・配置の抜け・空白象限の見落としを補強させる。
以下は私が描いたポジショニングマップ案です。 軸の妥当性・配置の抜け・空白象限の見落とし・自社の立ち位置の尖り度合いを指摘してください。 [自分で作成したポジショニングマップ案を貼る] 特に、空白象限の言語化が弱い箇所や、自社の立ち位置1行宣言の尖り不足があれば補強してください。 【出力形式】「象限 / 配置する競合・自社」の2列(2カラム)×4行(第一象限(右上)/第二象限(左上)/第三象限(左下)/第四象限(右下))の表+「空白象限」「自社の立ち位置(1行)」のまとめでお願いします。補強箇所が分かるよう該当セルを「(補強)」で明示してください。
方法3複数軸の比較
いろんな軸の組み合わせを試して、最も空白が大きい軸を見つける。
以下の競合に対して、5パターンの2軸組み合わせでポジショニングマップを作ってください。 それぞれで「空白象限の大きさ」を評価し、最も差別化しやすい軸の組み合わせを推奨してください。 競合:[競合を貼る]
方法4競合の弱点から自社の強みを抽出
競合の弱み=自社のチャンス。共通の弱みを攻める。
以下の競合の弱点を一覧化し、複数の競合に共通する弱点(=自社が攻めるべき隙間)を3つ抽出してください。 それぞれの隙間に立つ自社の差別化ポイントを言語化してください。 競合:[競合を貼る]
方法5立ち位置の1行言語化
最終的に「自社は○○な人に△△を提供する」と1行で言える状態にする。
以下のポジショニングマップでの自社の立ち位置を、「自社は[誰]に[何]を[どのように]提供する」の1行で言語化してください。 3パターン提示して、最も尖った表現を推奨してください。 ポジショニングマップ:[マップを貼る]
💡 ヒント
  • 「空白象限がない」と感じたら、軸を変えて再挑戦する。価格×品質だけでなく、サイズ×設置場所、対象層×用途、デザイン×機能、いろんな軸がある。
  • 2軸の組み合わせを3〜5パターン試すと、必ずどこかに空白が見つかる。

4. 次のプロセスへ(市場・競合→アイデア発想)

本プロセスの成果物と、次プロセスでやること。

1
✓ 課題抽出
📝
2
✓ 顧客理解
👤
3
✓ 市場・競合
🗺️
4
アイデア発想
💡
5
コンセプト設計
💬
6
検証
7
企画書化
📋

本プロセスでできあがるもの

  • 市場サイズの推計:対象人口・年商規模
  • 競合マップ:競合3〜5社の強み・弱み・価格帯・不満
  • ポジショニングマップ:自社の立ち位置(空白象限)
  • 差別化ポイントの1行言語化:「自社は誰に何をどう提供するか」

次プロセス「4. アイデア発想」でやること

本プロセスで見つけた「自社の立ち位置」を起点に、具体的な商品アイデアを発散させる。SCAMPERという7つの問いを使って、ユニークなアイデアを大量に出すフェーズ。

+α:もっと市場・競合の精度を上げたいときは

本編3ステップで市場・競合は完成可能。さらに深く取り組む場合の4項目。

市場・競合について「より精度の高い市場規模を出したい」「網羅的に競合を調査したい」場合にトライする。

+α ①:

詳細フェルミ推定
(複数仮定の比較)

+α ②:

AI活用の発展
(複数AIによる競合分析)

+α ③:

DeepResearch戦略
(統計データの裏取り)

+α ①:詳細フェルミ推定

本編のフェルミ推定を、より精度高くやる方法。

[1] 複数仮定の比較ケース分析

保守ケース・現実ケース・楽観ケースの3パターンを出すと、リスクの大きさが見える。

  • 保守ケース:購入率1%、単価3,000円
  • 現実ケース:購入率5%、単価3,000円
  • 楽観ケース:購入率10%、単価3,500円

複数仮定ケース分析のAI活用プロンプト

対象人口[X万人]に対して、以下の3ケースで市場規模(年商)を試算してください。 - 保守ケース:購入率1%、単価3,000円 - 現実ケース:購入率5%、単価3,000円 - 楽観ケース:購入率10%、単価3,500円 各ケースで「年商」「想定購入人数」「リスク・前提条件」を明示してください。 さらに、3ケースの中央値・標準偏差を出し、事業計画の前提として使えるレンジを提示してください。

[2] 統計データの引用元を明示

  • e-Stat(政府統計の総合窓口):国勢調査・家計調査
  • 住宅・土地統計調査:賃貸/持ち家の比率
  • 家計調査:世帯あたりの年間支出

統計データ引用のAI活用プロンプト

[対象市場]の規模推計について、以下の政府統計を引用しながら算出してください。 - e-Stat(政府統計の総合窓口):国勢調査・家計調査 - 住宅・土地統計調査:賃貸/持ち家の比率 - 家計調査:世帯あたりの年間支出 各統計データの出典(URL・調査年)を明示し、最新の数値で算出してください。 推計の信頼性ランク(高/中/低)も併記してください。

[3] TAM/SAM/SOMの三層分析

  • TAM:理論上の最大市場(=潜在市場全体)
  • SAM:自社がアプローチ可能な市場
  • SOM:現実的に獲得可能な市場(=シェア率×SAM)

TAM/SAM/SOM三層分析のAI活用プロンプト

[対象市場]について、TAM/SAM/SOMの3層で市場規模を分析してください。 - TAM(Total Addressable Market):理論上の最大市場規模(全潜在顧客×単価) - SAM(Serviceable Addressable Market):自社がアプローチ可能な市場(地理・チャネル等で制約) - SOM(Serviceable Obtainable Market):現実的に獲得可能な市場(参入1〜3年で取れる現実シェア) 【自社情報】 - 商品アイデア:[商品概要] - 販売チャネル:[EC・実店舗・直販等] - 参入時期:[初年度] 各層の規模(人数・年商)と算出根拠を明示してください。 SOMの実現可能性(高/中/低)と、SOMを上げるための具体的施策も提案してください。

+α ②:AI活用の発展

本編のAI活用に加え、より高度な使い方。

[1] 複数AIに同じ質問を投げて比較

ChatGPT・Claude・Geminiに同じ競合調査プロンプトを投げて、3つの回答を比較すると、抜けや偏りに気付ける。

複数AI比較のベースプロンプト

[商品カテゴリ]の主要競合5社について、以下の項目で整理してください。 - 各社の特徴・強み・弱み - 価格帯・販売チャネル - ターゲット顧客像 - ユーザーから多い不満 表形式でお願いします。

※ 上記プロンプトを ChatGPT・Claude・Gemini にそれぞれ投げて、結果を見比べる。AIごとに「拾う情報」「強調する観点」が異なるため、共通点=確度の高い情報、相違点=要追加調査の領域、と判断できる。

[2] 競合の創業者・経営者発言の収集

競合がインタビューや公式ブログで「これからの戦略」「自社の強み」を語る発言をAIに収集させる。「自社の弱みを認めている発言」があれば特に重要。

創業者・経営者発言収集のAI活用プロンプト

[競合企業名]の創業者・経営者の発言を、インタビュー・公式ブログ・SNS・決算説明会等から収集してください。 特に以下に関する発言を重点的に抽出してください。 - 今後の事業戦略・新規参入領域 - 自社の強みとしている要素 - 自社が課題・弱みとして認識している点 - 市場全体や業界の見通し 引用元(媒体名・日付)を明記し、発言内容と私が読み取るべき示唆を併記してください。

[3] 競合の特許・知財調査

競合が押さえている特許や知財を、自社が侵害しないため概要を調査。

特許・知財調査のAI活用プロンプト

[競合企業名]が保有する特許・実用新案・意匠登録について、以下を調査してください。 - 主要な特許の名称・概要・出願年 - カバーされている技術範囲・製品範囲 - 自社が[自社の商品アイデア]を作る際に、抵触リスクのある特許があるか J-PlatPat(特許情報プラットフォーム)等の公開情報を参照してください。 抵触リスクがある場合、回避設計の方向性も提案してください。

[4] 競合の決算情報からの逆算

上場競合の決算資料から売上・成長率を抽出、市場全体の規模逆算。

決算情報からの逆算分析プロンプト

[上場競合企業名]の直近3年の決算情報から、以下を抽出してください。 - 売上高・営業利益・成長率 - セグメント別売上(該当事業領域) - 主要KPI(店舗数・会員数・販売数量等) - 経営者コメント(中期計画・市場見通し) そこから、対象市場全体の規模・成長率を逆算してください。 ※ 該当上場企業の市場シェアを推定し、シェア率から逆算するアプローチ。

+α ③:DeepResearch戦略

DeepResearchを使った統計データの裏取りで、市場規模の精度を上げる。

市場・競合プロセスでの推奨DeepResearch回数

  • 1〜2回:基本的な市場規模調査(政府統計の収集)
  • +1回:競合の決算・公式発表の収集
  • +1回:海外類似市場との比較(参考データ)

無料月5回のうち、本プロセスで2〜3回使う想定。

市場規模調査プロンプト

[対象市場]の日本国内市場規模について、DeepResearchで以下を調査してください。 1. 直近3年の市場規模の推移 2. セグメント別の内訳(年代別・地域別・価格帯別) 3. トレンド(成長率、参入企業数の増減) 4. 主要競合の市場シェア 5. 海外類似市場との比較 引用元(政府統計・業界レポート・主要企業の決算)を明記してください。

なぜ「人間が考える」を先に持ってきているか(市場・競合版)

市場・競合プロセスにおいても、「人間が先、AIが後」を採用する理由。

市場・競合をAIに全任せすると、こんなことが起きてしまう

  • AIが出す市場規模が 「ぽい数字」止まり:根拠の裏取りができていない
  • 競合調査が 大手の表面情報のみ:ニッチプレイヤーや海外プレイヤーが抜ける
  • ポジショニングマップが 当たり障りない:既存の常識的な軸でしか描けない

人間が「自分の事業として攻めたい市場」を持って初めて、AIの調査結果を「これは違う」「これは使える」と判断できる。

人とAIの組み合わせ方を、自分の言葉で語る

これから先、就活でも仕事でも「AIをどう使っているか」を聞かれる場面が増える。以下のような言い方ができると、人とAIの組み合わせ方を自分の言葉で語れる。

「AIでやりました」

→ 「自分では考えることができない」とみなされてしまう可能性

アピール例

  • 「AIに複数案を出してもらい、人間が選びました」
  • 「AIにまとめてもらったものを、人間が判断しました」
  • 「AIで大量に案を発散させた後、自分の感覚で絞り込みました」
  • 「人間が問いを考えた上で、AIで加速しました」
  • 「AIを壁打ち相手にしながら、自分で結論を出しました」
  • 「最初に自分で仮説を立て、AIにその弱点を指摘してもらって気付きを得ました」
  • 「案をAIに批判してもらい、その批判に反論できる案だけ採用しました」
  • 「AIの仮説を、自分の体験で検証しました」
  • 「AIが見落としがちな『生活実感』を、人間側で補強しました」
  • 「複数のAIに同じ問いを投げ、回答の共通点・相違点から精度を上げました」
  • 「AIの出力を鵜呑みにせず、情報源・根拠を調べるようにしました」
  • 「AIで効率化して浮いた時間で、より重要な作業に集中しました」

→ AIを使いこなしてる人

市場・競合において、まず人間が取り組み、その上でAIを活用する進め方まとめ

  1. まず自分でペルソナの属性を絞り込み条件に分解する
  2. 自分で大まかな市場規模(桁感)を当てる
  3. AIに統計データを引用させて、推計を補強
  4. 競合は人間が3社まで自分で当たる(購入レビューも自分で読む)
  5. 残りをAIに補完させる + ポジショニングマップは人間が最終判断

【まとめ】市場・競合プロセスの3ステップ

市場・競合プロセスでやる3ステップの確認。

ステップ1
Customer
市場サイズ推定
👥
フェルミ推定
3C(Customer)
10分
ステップ2
Competitor
競合調査
🔍
強み弱み・★低評価
3C(Competitor)
10分
ステップ3
Company
立ち位置決定
🗺️
空白象限を狙う
3C(Company)+ポジショニング
10分

所要時間 合計30分(目安)。
自社の立ち位置が決まったら、次プロセス「4. アイデア発想」で具体的な商品アイデアを発散させる。

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